夜空に浮かぶ銀の小舟

アラサーオタク女の壁打ち用ブログです。

スレイヤーズと私の18年振りの邂逅

www.amazon.co.jp

先月10月にスレイヤーズの新刊が発売になった。18年振りの新刊だ。18年て。すごい、やばい。赤子が成長して高校卒業してしまう年月だ。こりゃ大変。
時の流れに埋もれし偉大なるこのライトノベルの金字塔といえる作品がまさか平成最後のこの年になって蘇るなんて。発売から約1ヶ月経った今でもいまだに信じられない。いや〜生きててよかった。

私は小学生の頃からスレイヤーズが大好きで、アニメは勿論のこと原作も何度も何度も何度も読み返してきた。
1番好きな原作本編のエピソードはめちゃくちゃに迷うけど、覇王戦でガウリイが「水滴で石を砕いてみせるって言ってんだよ!」と吠えるシーンと、
あと最終巻での最終決戦でガウリイがリナに「お前さんの未来を運なんぞに任せるわけにはいかないんだよ」と言うシーンですかね〜!?1つに絞れなかった!
いや原作ガウリイあまりにもかっこよすぎなんですよ!!アニメしか見てない人はお願いだから1回原作読んでみて!?ギャップの高低差で耳キーンなってほしい!!

原作本編って当時たしか1年に1回くらいの発行ペースで、しかも発売予定日になって本屋に行ってもなくて店のおじさんに聞いたら「ああ、延期になったらしいよ」と言われすごすご帰る、みたいな
ことがけっこうあった気がする。「今日発売日だけどちゃんと出てるかな!?お願いします神坂先生!!」って祈りながら授業受けたりしてた。懐かしい。
最終巻が出た時は、あまりに最高でせつなくて幸せで悲しくて嬉しくて寂しくて、何度も何度も何度も1巻から読み返した。
できれば続きを読みたいけど、でもこれ以上美しい終わり方ってある?と子供心に思ったし、神坂先生が3部は書かないと言ってるならじゃあもうないんだな。そうか。と納得した。
ただ悩ましいのが、スレイヤーズって「はっきりと語られてないエピソードや裏設定」みたいなのがすごく多くて、それがオタクの心をガッチリ掴んだ要因のひとつでもあるんだろうなって思うんだけど、
「結局ガウリイとリナってどうなったの?」とか「タリスマン壊れちゃったから神滅斬とかもう使えないの?」とか「実家で再会したガウリイとリナの父ちゃんはどんなやりとりするの?」とか
あまりにも読みたい〜!!書いて〜!!!先生ねえ〜!!!!と床を転げ回るネタのタネが多いんだよね。多すぎる。
何度も自分なりに色んなパターン妄想したしネットで他の人の妄想も見に行った。そういう意味では最終回迎えてもファンの中ではずっと終わりはーしない〜♪だったんだよね。本当にすごい作品だ。


で!

前置きがあまりに長くなってしまったのだけど、そんなある日18年振りにスレイヤーズの新刊が出るぞと初めて知った時に私は呆然としたわけですよ。

は!?なぜ!?今!?え!?だって続きは書かないって言って···ええ!??どゆこと!?もしや三部!?三部ってこと!?何が起ころうとしてる!??って大混乱。
嬉しさよりも正直戸惑いの方が大きかったし、率直に言うと反射的に「思い出を汚されたら嫌だな······」と思ってしまった。
二部の終わり方が私はあまりにもあまりにも大好きだから、だからこそ最終巻を読み終わった中学生当時の私が「続きずっと書いてよ!!」とダダこねてギャン泣きしたいのを抑えて
「これで終わりでいい、これで終わるのがいい」と大人としての気持ちを抱けたある意味別れと成長の美しい記憶、みたいなのも入り乱れてるんで物凄く怖かった。
(ちなみに当時林原めぐみさんのラジオにそのへんの感情を書き殴った手紙出したけど見事読まれませんでしたよねというどうでもいい思い出)
もうずっとソワソワしながら落ち着かない気持ちでとうとう発売日を迎えた。
予約してた本が届いた時もなかなかすぐに封を開けられなくて、嫌だ怖い。でも早く読みたい。おもしろくなかったらどうしよう。読み始める前からもう読み終わりたくない。早くリナ達に会いたい。でも。
そんな気持ちでぐるぐるしながら、結局自分の中の中学生にいいからはよせな!!とケツバットされてやっと恐る恐る封を開け、ゆっくりページを開けた。

もうね、瞬。

秒。

あっという間に読み終わってしまった。

え〜〜〜〜〜もうヤダ〜!!!好き〜〜!!!!!めちゃくちゃおもしれえでやんの〜〜〜!!!!!!!ちくしょ〜ありがと〜〜〜!!!!!!!!!!

いやすごくない!?当時のあのままの形でこんなにも完璧に完全復刻するってきょうび食品業界でもなかなかなくない!?
ラノベ界のフリーズドライや〜!!本当に何の違和感もなく本家本物のスレイヤーズすぎて「これあれでしょ、私が買い忘れてただけで当時発売されてたやつでしょ」って思った!
前に発売されたあんそろじーの書き下ろしでも同じようなことは思ったけど、リナ達の掛け合いのノリだけじゃなく
話の構成やこの新刊で登場する新キャラ達の「なるほどそこから持ってきますか!」という設定、(ネタバレになるかもなので一応伏せます)
戦闘・戦術のおもしろさ・術や種族間の違いの設定の細やかさや世界観の奥行、何を取っても当時のあのままなの。すごい。
色褪せてねえ〜!!セル画時代のパッキパキの元気な原色ビタミンカラーのままの鮮やかなスレイヤーズが今ここに蘇ってる〜!!目が眩しい〜!!好き〜!!!!!

こちとらスレイヤーズのお陰でオタク目覚めた者なんで、その間色んな作品に触れてきたし、最終回を迎えたあと色んな形で復活を遂げた作品も沢山見てきた。
特に最近やたら多いよね。この世代のオタクは金を出すと業界から目をつけられてる。オイおめぇまだ金持ってんだろ?跳んでみろよ!とチンピラに脅されてチャリンチャリンポケットから小銭を撒き散らす気弱なガリ勉くんだしな我々は。仕方ない。
ただ、こんなにも読んでいて幸せな気持ちになった「○年振りの新刊」は本当に初めてだったかもしれない。この年でもまだこんなに嬉しい「生まれて初めて」が体験できるんだもんな、オタクでよかった〜!!
私が、他の人がしてきた妄想のはるか上空を行くんだもん。やっぱ原作って強い!!私は原作には常に最強でいてほしいからこの新刊は本当に最高に嬉しかった!!パワーが違いますよほんと!

というわけで、スレイヤーズ16巻「アテッサの邂逅」超絶最高によかったのでこの記事を書きました!ここにたどり着くまで長かった!!言いたいこと沢山ありすぎた!!

原作ファンの人はもちろんのことだけど、たぶんアニメしか知らんなあって人でも楽しく読める作りになってる気がするのでオススメしたいです!!
当時今より輪をかけてパラッパラッパーだった私の頭でもするする読めたくらいわかりやすい文章なので是非に〜!!

個人的にゼルがガウリイに自分の名前覚えてるか聞くくだりがかわいくてほっこりしました。原作のガウリイってああいう時ガチなのかわざとボケてるのかわからなくて無駄にドキドキする······

というわけでなんかめっちゃ長くなってしまったけど、もしここまで読んでくれた方いらっしゃったらお疲れ様でした&ありがとうございます!!
実は途中で「私とスレイヤーズの出会い」みたいなこと書き始めたら止まらなくなってとんでもない長さになったのでその部分は削りました。削ってこれだよ。
そのカットした文章も気が向いたらまたまとめて上げようかな!いや〜スレイヤーズの原作の話できる人周りに皆無すぎて鬱憤溜まりすぎてた!吐き出せてスッキリ!!
しかしスレイヤーズTRYで「あたしは太く短く生きたい」と言ってたリナに当時かっけえ···って影響された筈なのに、気づけば細く長ったるい文章を書き散らす大人になってしまったな〜!反省!!

反省しつつよければまた!!